A Case of Prostatic Ductal Carcinoma spread to the Rectal Submucosa with an Atypical Clinical Course
2009
症例は72歳の男性で,主訴は下血であった.平成9年10月に前立腺癌に対し,ホルモン療法,精巣摘除術,放射線療法,対症的局所切除術が施行された.平成17年12月,直腸狭窄を伴う腫瘤を認め,超音波内視鏡下穿刺吸引生検にて前立腺癌リンパ節再発と診断された.腸管通過障害に対し,双孔式S状結腸人工肛門を造設したが,直腸腫瘍部からの出血が持続するため,平成18年8月,Hartmann手術を施行した.摘出標本の病理組織像は,腺管状のadenocarcinomaであり導管癌と診断されたが,平成9年の初回手術時の前立腺生検標本も同様に導管癌の特徴を有していた.さらに,追加で行った各種免疫染色検査に対して,前立腺生検標本との染色性が類似していたことから,直腸粘膜下病変は前立腺導管癌の転移であると診断した.なお,PSAの値は全経過を通じて正常範囲内であった.前立腺導管癌においては,PSA低値であっても転移,再発を来しうることを念頭におく必要があると考え,報告した.
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