体幹部, 下肢に多数の皮下結節で発症したsubcutaneous panniculitis-like T-cell lymphomaの1例

2008 
22歳, 男性。初診の1ヵ月前から37度台の発熱と腹部と大腿部に皮下腫瘤を自覚し, 抗生剤内服を行うも解熱せず。皮下腫瘤が多発してきたため悪性リンパ腫を疑われて当科を受診した。病理組織学的に病変は皮下脂肪織炎様であり, 浸潤する細胞は異型性を有するリンパ球様細胞, 免疫染色ではCD8 (+) , CD56(-) , TIA-1 (+) を示しTCRcβ1の遺伝子再構成が確認された。皮下脂肪織炎様T細胞リンパ腫と診断しbi-weekly THP-COP療法を8サイクル行い, 皮下腫瘤は消退し, 寛解状態となる。寛解後39ヵ月間経過するもリンパ腫の再発やsoluble interleukin-2 receptor (sIL-2R) 値の上昇も認めない。
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