Development and Characteristics of the Walking-type Fertilizer Applicator with Boom Type Blow Heads for Tea Field

2008 
歩行作業による茶園施肥作業の軽作業化および高能率化を目的として,パイプ噴頭を備える台車式の歩行型施肥機を試作した。また有効作業量や,心拍数増加率等の作業特性について手押し式および動力付施肥機と比較検討したところ,以下の結果を得た。(1) 台車式施肥機は,左右に旋回する2本のパイプ噴頭により,2うね同時施肥と,一方のうね端で旋回動作を要しない作業法を実現することができる。(2) 台車式施肥機は,従来の歩行型施肥機より作業速度がやや遅いものの,作業幅の拡大により,有効作業量は0.89ha/hとなった。手押し式施肥機は0.71ha/h,動力付施肥機は0.58ha/hであり,台車式施肥機の作業能率の高さが示された。(3) 台車式施肥機の通常作業時の心拍数増加率は20%~52%となり,手押し式施肥機の43%~93%や動力付施肥機の45%~69%より低く,作業負担は小さかった。(4) 作業速度が同一であれば,台車式施肥機の心拍数増加率は手押し施肥機や歩行動作と同等であり,動力付施肥機より低かった。一方,有効作業量を同一にして心拍数増加率を比較すると,台車式施肥機の心拍数増加率が有意に低くなった。(5) 以上より,パイプ噴頭を有する歩行型台車式施肥機は,作業幅拡大により有効作業量が大きく,また作業速度がやや遅いことにより結果として作業者への作業負担が軽減できることが明らかとなった。
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