≪冠動脈インターベンションの課題と展望≫ 心拍動下,心停止下冠動脈バイパス術の利点と欠点―日本人はどちらを選択すべきか

2010 
・1990 年代,人工心肺使用による合併症の頻度を低下できるとの期待から,心拍動下冠動脈バイパス術(OPCAB)が行われるようになった.・当初,人工心肺を使用する従来の冠動脈バイパス術(CABG)に対する,OPCAB の優位性が数多く報告された.しかし最近,無作為化試験等に,とくに長期予後において否定的な報告もみられるようになった.・無作為化試験の結果や,OPCAB 経験の豊富な施設からの報告の検討から,OPCAB は,手術リスクの高い症例においてとくに有効性が高いと考えられる.一方,リスクの低い群においては,OPCAB と CABG には短期予後の有意差はなく,かつ長期については CABG の予後がよりよい可能性がある.この結果を考慮したうえで,術式の検討を行う必要があると考える.
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