A clinical study of cores (2) - Cores of crowns and bridges fallen off from abutment teeth.

1984 
われわれはすでに, 支台築造の現状について臨床的に観察を行い, その状況を報告した. その結果支台築造の必要性は, すでに広く知られているにもかかわらず, 決して良好な状態とはいえないとの結論を得た. 今回は脱落した歯冠修復物を観察して, その脱落原因を検討したところ, 支台築造の不良が脱落に多く関わっていることが判明した. 以下本調査における結果を記す.1) 観察は歯冠修復物の脱落がみられた95名の患者について行った. 脱落修復物の症例数は103例で, 支台装置の数は123個である.2) 脱落にいたった期間は, 1~2年未満のものが18例と最も多く, 装着してから5年未満のもの65例で今回観察したものの63%を占めている.3) 82症例はいわゆる単冠であり, 21症例はブリッジおよび連結冠である。修復物の種類は, 全部鋳造冠が49個と最も多かった.4) 修復部位は, 上顎前歯部が64個で最も多く全体の52%を占めている.5) 芝台歯の45%に, 二次カリエスが認められた.6) 歯牙の破折は14症例にみられたが, 歯根部が破折していたものは5例であった.7) 歯冠修復物の脱落の最も大きな原因は, 築造体の不良によるもので, 84%がこれにあたる.8) 修復物とともに, 脱落した築造体は103個で, この内訳はセメント10個, アマルガム2個, レジン3個, 金属鋳造体が87個, 不明1個である.9) 築造体脱落歯の築造窩洞形態は, 71%が根面板様形態であった。10) 金属鋳造体のうち, 7個に破折が認められた.11) 脱落した金属鋳造体の歯冠ポスト比が, 1未満のものは74個中69個 (93%) である。12) 歯槽骨縁より, 築造体のポスト部分が短いため歯根が破折した例がみられた.
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