A Case of Systemic Lupus Erythematosus with Pulmonary Hypertention, Sjoegren's Syndrome and Rheumatoid Arthritis.

1992 
症例: 29歳女子。10年前に蝶形紅斑, 蛋白尿および多発性の関節炎が出現し, SLEと診断された。ステロイドは使用せずにジピリダモールの使用のみで蛋白尿は改善し, 臨床検査成績も安定していた。1990年6月, 発熱と躯幹四肢の環状紅斑を主訴として当科を受診し, 肺高血圧症の存在とSjogren症候群, 慢性関節リウマチの合併が明らかとなった。また初発時には陰性であった抗RNP抗体が高値となり, リウマチ因子陽性, 高γグロブリン血症, 白血球減少, 抗SS-A抗体陽性など, 肺高血圧症を伴う膠原病に高率にみられる所見が認められた。右心カテーテル検査によって, 諸種の血管拡張剤の肺高血圧症に対する効果を検討した。その結果プロスタグランジンE1, ニフェジピン, ニカルジピン, デノパミンは肺血管抵抗をよく下げるが, 同時に体血管抵抗をも下げてしまうことがわかった。体血管抵抗への影響の少ない薬剤として硫酸イソソルビドを選び, 夜間酸素療法を併用中である。肺高血圧症の治療に種々の血管拡張剤が用いられるが, 症例によってそれらの薬剤への反応が異なるため, その使用には慎重を期すべきであると考える。
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