Peritoneal equilibration test at home (Home PET)

2002 
腹膜機能を評価する方法として腹膜平衡試験 (PET) が用いられているが, 外来での定期的な施行はその煩雑さゆえ困難である. PETよりも簡便なFAST PETという方法があるが, 残液量が多い場合には通常のPETとの比較が困難である. 今回, われわれは患者自身が行うことができ, 医療者側にも手がかからないPET検査法 (Home PET) を考案し, その有用性について検討した. Home PETの施行に際し, 患者へ施行手順の教育が必要であったが, これにはデジタル画像入りのパンフレットとビデオを渡すことで省略できた. 約200mLと約10mLの貯留量を示すラインを示した型紙に注液前の注液バッグをのせ, マーキングした. 8時間から12時間腹腔内に貯留しておいた透析液を排液した後, すぐに2.5%, 2Lの透析液を注液し, そのうちの200mLを先にマーキングしてあるラインまで排液した. 攪拌した後, 注液バッグの左角に記した10mLの貯留量を示すラインまでの液を残し, 約190mLを再び腹腔内に注入した. 4時間後に新たなツインバッグに排液をし, サンプリングを行うことでHome PETを施行した. これを, 別の日に施行したStandard PETの結果と比較した (N=9). Home PETによるD/D0の平均値は0.387±0.059であった. 一方, Standard PETによるD/D0の平均値は0.38±0.053となり, 両者間に有意な相関を認めた (r=0.874 p=0.0009). 排液量に関しては, Home PETの平均値は2336±136.5mLでありStandard PETの平均値は2376±97.2mLとなった. これについても両者間に有意な相関を認めた (r=0.814 p=0.0053). またStandard PET, Home PETの残液量においては70mL-484mLとばらつきが認められた. さらにHome PETは採血を行わず患者本人が来院しなくて良い点などの利点がある. Home PETはStandard PETの代用となりうることが可能で, 従来のPET dataを生かしながらデータの蓄積を容易に行うことができる.
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