Studies on the frequency and etiology of movement disorders in aged dialysis patients in Hyogo Prefecture.

1991 
兵庫県下の65歳以上の高齢者透析の実態調査をもとに, 長期入院の原因として特に問題となっている運動障害の頻度および原因について検討した. また, 高度運動障害例については1年後に再度アンケートによる予後調査を施行した. 650症例中33%に運動障害 (高度障害4%, 中等度障害11%, 軽度障害18%) が存在した. 原疾患により糖尿病 (DM) と非糖尿病 (NDM) に分類し検討するとDM群では約半数に運動障害が存在し, 特に高度運動障害例がNDM群3%に対しDM群9%と高率に認められた.運動障害の原因としては脳血管障害が47%と約半数を占め, 腎性骨症 (ROD) 33%, 骨折 (RODを含む) 13%, 四肢の筋力低下7%であった. 脳血管障害は, 糖尿病性腎症に高率に認められ, 殆どは透析導入前より存在していた.高度運動障害27症例について約1年後に再調査したところ, 11例が死亡していた. 透析期間は生存例の71±49か月に比べ死亡例では40±36か月と短い傾向がみられた. 生存例は16例で, 1回目のアンケート時において入院透析・通院透析各8例認めたが, 死亡例では11例全例入院症例であり, 8例が寝たきり症例であった. 以上, 高齢者透析患者における運動障害は, RODよりも脳血管障害に起因する場合が多く, 長期入院症例増加の一因となっていると考えられた.
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