ネフローゼ症候群を合併した高齢者進行食道癌に対しDocetaxel/Nedaplatin/ 5-Fluorouracil併用化学療法でCR が得られた1 例
2011
症例は78 歳,男性。嚥下困難を主訴に来院。既往歴は30 歳からネフローゼ症候群にてprednisolone 10 mg/日を内服している。血液検査ではBUN 25 mg/ dL,Cr 1.9 mg/dL,糸球体濾過率(glomerular filtration rate: GFR)47.4 mL/min と腎機能障害を認めた。上部消化管内視鏡検査で胸部中部食道に2 型腫瘍を認め,生検で中分化型扁平上皮癌であった。胸腹部CT 検査ではリンパ節および遠隔転移はなく,進行食道癌(cT2cN0cM0,cStageII)と診断した。高年齢および腎機能障害からdocetaxel/nedaplatin/5-fluorouracil 併用化学療法(DNF 療法)を選択した。有害事象は,grade 2 の白血球減少とgrade 1 の食欲不振で腎機能の悪化は認めなかった。治療終了後に腫瘍は著明に縮小し,組織学的に腫瘍細胞は検出しなかったため,complete response(CR)と判定した。腎機能障害症例に対するDNF 療法は安全に施行でき,十分な抗腫瘍効果を認めた。
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