骨盤内cytokeratin -positive malignant solitary fibrous tumorの1例

2008 
症例は77歳,男性.両下肢浮腫と腹部膨満感を主訴に近医を受診し当院に紹介された.腹部CT検査で,骨盤内に17×15cm大の腫瘤を認めた.腹部血管造影検査で,下腸間膜動脈と両側内腸骨動脈からの腫瘍濃染像を認めた.以上から,骨盤内malignant fibrous histiocytomaを疑い手術を施行した.腫瘍は骨盤内全域を占め,膀胱,尿管,腸骨動静脈への浸潤はなく,直腸への浸潤が疑われ,腹会陰式直腸切断術を施行した.腫瘍は20×17×11cm,1,880gであり,割面は黄白色充実性で出血壊死を伴っていた.病理学的には,膠原線維の増生を伴った紡錘形細胞がみられ,免疫染色では,CD34,CD99,Bcl-2が陽性,c-kitは陰性で,solitary fibrous tumorと診断した.また,cytokeratinが陽性の細胞が混在していた.46病日に退院したが,術後8カ月で多発性肺転移,腹膜播種が出現し,11カ月で永眠され,悪性度の高いものであると推測された.
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