Stage I舌扁平上皮癌の健側頸部リンパ節後発転移:舌部分切除単独治療例の臨床病理学的検討

2005 
stage I舌扁平上皮癌における健側頸部リンパ節後発転移を分析するため,初回治療で舌部分切除した64例の筋層浸潤例をレビューした。22例に頸部リンパ節後発転移を生じ,これらのうち7例(32%)に健側頸部転移がみられ,4例は両側同時性であった。遅発性健側後発転移の3例は術後2ヶ月弱~31ヶ月にみられた。健側転移部位は,顎下,上・中内深頸リンパ節であった。健側転移例の5年原病生存率は,同時性が50%,遅発性転移は67%であった。舌下面が原発の3例中2例に健側転移を生じた。患側転移多発性(3個以上)の5例中2例に健側転移した。オトガイ下リンパ節転移した4例中3例に健側転移があった。原発巣の大きさと深さは健側転移に重要ではなかったが,筋層の角化が不全か非角化型の原発巣は健側転移と関連が深いように思われた。これらの因子から健側転移が予知されるstage I舌扁平上皮癌には厳重な経過観察を要することが示唆された。
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