A CASE OF BILATERAL BREAST APOCRINE CARCINOMA

2010 
74歳女性,両側性乳腺アポクリン癌の症例を経験した.右C領域に1.8cmの腫瘤を認め,穿刺吸引細胞診にて悪性であったため,右乳房円状部分切除術+センチネルリンパ節生検を施行した.病理所見は非浸潤性アポクリン癌で,リンパ節転移なし,ER(-)PgR(-),HER2:3+であった.右乳癌手術1年後の超音波検査にて左CA領域に低エコー腫瘤影を認め,針生検にてアポクリン癌と推定した.MRIにて乳管内進展像をみとめ,左単純乳房切除術+センチネルリンパ節生検を施行した.病理結果はアポクリン癌,リンパ節転移なし,ER(-)PgR(-),HER2:1+であった.術後9カ月経過するが再発は認めていない.乳腺アポクリン癌は比較的まれな疾患であるが,われわれの調べる限り両側性の報告は本症例が2例目であり,きわめて稀少なものと思われた.
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