柞蚕フィプロインー銅(II)錯体の生成と二次構造

1970 
β-構造を約40%含む柞蚕フィブロイン水溶液(A)と銅(II)イオンの錯体生成反応を種々のpHで検討した。Aを銅(II)イオンと水溶液中で種々のpHで反応させpH滴定曲線,可視紫外吸収スペクトル,旋光分散(ORD),円偏光二色性(CD)を測定した。8.3以下ではゲル(B)を生成し,8.3以上(C)では540mμ の可視領域に吸収を生じ,ORD,CDからはCottoロ効果が観察された,A,B,Cから生成したフィルムのIRスペクトル,X線回折から,A,Bはクロスβ-構造,Cはラソダムコイル構造をもつことが判明した。
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