抗CD3抗体 (OKT3) のLAK細胞傷害活性に対する効果: 肺癌所属リンパ節由来リンパ球を用いて

1995 
原発性肺癌49例の所属リンパ節リンパ球より誘導したLAK細胞の, 細胞増殖能と細胞傷害活性に抗CD3抗体 (OKT3) がおよぼす効果を検討した.細胞増殖はIL-2単独に比べて低濃度 (5-20ng/ml) のOKT3によって濃度依存的に増強され, 20ng/mlのOKT3刺激で培養5日目には18倍の細胞増殖が得られた.10ng/mlのOKT3が細胞傷害活性におよぼす効果は, LAK細胞を誘導した症例のN因子と関連を認め, 細胞傷害活性が有意 (P<0.05) に上昇したものはNOに多く, 低下したものはNOが少なかった.年齢, 性別, 組織型, T因子とは関連は認めなかった.細胞傷害活性がOKT3刺激で上昇した症例では, TCR/CD3複合体を阻害し得る高濃度のOKT3 (5μg/ml) を加えると, 細胞傷害活性の有意な低下を認めたが, 低下した症例では細胞傷害活性に変化を認めなかった.抗CD3抗体は, Effector細胞の増殖能を刺激し, さらに転移の無いリンパ節リンパ球に対しては高いLAK活性を誘導した.
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