Preparation of Codeposited Al2O3-TiO2 Powders by Vapor Phase Reaction Using Combustion Flame

1986 
AlCl3とTiCl4の混合蒸気を, 燃焼火炎を用いて酸化し, 球状で超微粒 (平均30-50nm) のAl2O3-TiO2複合粉体を作製した. 結晶相として, γ晶のAl2O3とルチル相とアナタース相のTiO2が検出されたが, AlBr3とTiCl4を原料としプラズマや管状反応器により酸化した場合に生成するβ-Al2TiO5はほとんど見られなかった. 比較的反応性の小さいAlCl3を用いたことによって, Al2O3とTiO2が同時には析出しにくくなったためと考えられた. アナタース相のTiO2粒子はAl2O3と複合しておらず, 一方Al2O3粒子中に細かく分散して存在すると考えられるルチル相のTiO2には, Al2O3が準安定的に固溶しており, Al2O3の固溶がTiO2のルチル化を促進すると考えられた.結晶相の安定性を調べるための仮焼実験において, Al2O3のα晶化はTiO2の存在により促進される傾向が見られたが, これはγ-(あるいはδ-) Al2O3中へのTiO2の固溶によると考えられた. 1200℃で仮焼した複合粉体中には, Na2Ti2Ti6O16とX線回折図形の類似した未知の結晶相が検出された. この新しい結晶相はH+やAl3+を含み, H2-X(AlYTi1-Y)2Ti6O16-Zの形で表されるような, ブロンズ型化合物ではないかと考えられた.
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