女神散®,サフランK®による薬物性肝障害の1例

2008 
症例は55歳,女性.更年期障害に対して,女神散®,サフランK®を処方され,その約3カ月後に全身倦怠感,眼球黄染が出現.血液検査にて,肝胆道系酵素の上昇を認めたため,当科入院となった.女神散®,サフランK®による薬物性肝障害を疑い,薬物性肝障害診断基準を用いてスコアリングを行った結果,肝細胞障害型,スコアは10点:「可能性が高い」と判定した.女神散®,サフランK®に対して薬物リンパ球刺激試験(DLST)施行,この2種類の薬物は共に陽性であった.また,肝生検組織像では,門脈域では好酸球浸潤,門脈域の線維性拡大を認めた.今回,DLSTおよび肝生検が診断の一助となった,女神散®,サフランK®による薬物性肝障害の稀な1例を経験したので文献的考察を加え報告する.
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