A Case of Retroperitoneal Pseudo Cyst

2011 
症例は37歳の男性で,右季肋部痛を主訴として当院を受診した.既往歴として10年前に交通事故による多発外傷があった.腹部CTを含めた画像診断にて肝門部に膵頭部,胆嚢,十二指腸を圧排する直径約10cm大の嚢胞性病変を認めた.嚢胞内部に隔壁はなく,嚢胞壁に充実性部分を認めなかった.入院時より右季肋部痛が軽減せず,保存的加療による治癒は難しいと判断し,手術施行.開腹時,嚢胞は十二指腸,胆嚢,膵頭部を背側より圧排するように後腹膜に存在し,横行結腸間膜との間に板状の癒着を認めた.嚢胞は11×10×7.8cm大の単房性の嚢胞で嚢胞内容は淡黄色,漿液性であった.病理組織学的検査にて嚢胞壁には膠原線維の増生とリンパ球を主体とした細胞浸潤を認め,嚢胞内腔に上皮細胞を認めず,後腹膜仮性嚢胞と診断した.本疾患は本邦報告例11例と極めてまれであり若干の文献的考察を加え報告する.
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