I.総論:3.肝細胞癌病理診断の最近の話題

2012 
近年,早期肝細胞癌や異型結節に代表される肝細胞癌の初期病変に対する国際的理解がすすみ,これらの疾患概念や用語がおおむね整理されつつある.一方,悪性度の高い肝細胞癌を特徴づける分子がいくつか報告される中で,肝前駆細胞に発現しているサイトケラチン(CK)19 が悪性度の高い肝細胞癌を簡便に検出できる有用なマーカーであることに注目が集まっている.本稿では,改訂されたWHO分類による「早期肝細胞癌と異型結節の病理診断」,最近のトピックスである「CK19 陽性肝細胞癌」について解説する.
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