A CASE OF RETROPERITONEAL LIPOSARCOMA THAT DEDIFFERENTIATED IN A LONG PERIOD OF TIME
2007
後腹膜脂肪肉腫は比較的稀な疾患だが, 悪性後腹膜腫瘍の中で最も多く, 10~20%を占める. 治療には外科的切除しかないが, 後腹膜はsurgical marginがとりにくく, 局所再発のコントロールが困難となることが多い. また予後は組織型により, 大きく異なる. 今回われわれは長期経過をたどり, 16年間に10回手術施行し, 途中脱分化を認めた後腹膜脂肪肉腫の1例を経験した. 症例は51歳, 女性. 1989年1月から2005年10月までに16年間で計9回の手術を行ったが, 経過と共に粘液型が主体で, 高分化型が混在している組織像から徐々に悪性度が増し, 脱分化型へと移行した. 脱分化型の予後は厳しいことが知られており, 今回の症例も, 2006年1月には再発のため再び手術施行し, さらに化学療法も施行したが効果なく, 3月に永眠された. 長期経過をたどる脂肪肉腫の症例では, その組織型の変化に十分に注意し, 治療戦略を練る必要がある.
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