Prevalences of hepatitis C and B virus infections in hemodialysis patients.

1993 
九州および沖縄地区における透析患者883例についてC型肝炎ウイルス (HCV) およびB型肝炎ウイルス (HBV) の感染状況を調査し, 危険因子の検討を行った. HCV関連抗体としては, C100-3抗体およびGOR抗体を用い, 少なくとも一方が陽性のものをHCV抗体陽性とした.全体の陽性率は, HCV抗体31.4%, HBc抗体48.9%で, 地区別にみると, HCV抗体陽性率は九州が, HBc抗体陽性率は沖縄が, 有意に高率であった. 輸血群のHCV抗体陽性率は非輸血群に比べて有意に高率で, 輸血回数の増加と共に上昇が認められたが, HBc抗体陽性率は, 輸血群と非輸血群とで有意差はなく, 輸血群のHBc抗体陽性率は1978年以降の透析開始者で有意に減少していた. 非輸血群のHCV抗体陽性率は献血者に比べ有意に高く, 透析開始期間が長いほど高率であったが, HBc抗体陽性率は献血者と有意差がなかった. HCV抗体, HBs抗原, およびHBc抗体陽性率いずれも, 疾患との関連は認められなかった.以上より, 透析患者におけるHCV感染は輸血が最も重要であるが, 非輸血群でも感染率が高く, 輸血以外の透析に起因する感染が考えられた. また, HBV感染は, 献血者スクリーニングによる感染率の減少が示唆された.
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