肝硬変を背景とした繰り返す胃前庭部血管拡張(GAVE)からの出血に対し左右胃動脈塞栓術が有効であった血液透析患者の1例

2008 
血液透析に新規導入された肝硬変患者に発症し,アルゴンプラズマ凝固(APC)を頻回施行したにもかかわらず出血を繰り返した胃前庭部血管拡張(GAVE)に対し,動脈塞栓術(TAE)が有効であった1例を報告する.症例は大量の腹水を伴うC型肝硬変を有する61歳,男性.腎機能低下のため当院紹介入院となった.血液透析導入後,進行性の貧血とタール便が出現した.胃カメラにてGAVEからの出血が確認されたため,以後4回にわたりAPCが施行されるも,貧血の進行はさらに激しくなった.そこで左右胃動脈に対しマイクロコイルによるTAEが施行された.その後GAVEの再発は認められず,患者は退院より40か月の時点で外来通院中である.
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