有害金属成分分析用汚染土壌認証標準物質JSAC 0461~0466の開発

2008 
日本分析化学会はCd,Pb,As,Se,Cr及びHgの6種類の有害金属成分の含有率を認証した一連の土壌認証標準物質群JSAC 0461~0466を開発した.認証成分の濃度水準は無添加のJSAC 0461から添加最大の1500 mg kg-1(JSAC 0466)までの6水準にわたるもので,各水準の認証標準物質6種を一組とするものである.その製造法は,はじめに酸化物を主とする粉体金属化合物をほぼ等質量の土壌と混合し,焼成,微粉化して基材を製作し,これを原料土壌である精製褐色森林土の計算量で希釈し,均質化するマスターバッチ方式をとった.各水準について6成分の化学分析(n=3)の結果の相対標準偏差は最小0.4%,最大3.6% で満足できる均質性であった.22試験機関の参加による分析共同実験の結果を統計解析し,結果を検討して認証値とした.一部の報告値に低値への偏りが見られたので,認証値はaverageに代えて偏りの影響の少ないmedianを採用した.
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