Bridging hepatic necrosisを示した劇症肝炎および急性重症肝炎の生存例にみられる残存肝細胞の形態学的多様性について-特に再生面よりの検討-

1986 
初回肝生検においてbridging hepatic necrosisを示した劇症肝炎・急性重症肝炎の生存14例の病早期の残存肝細胞のなかに,再生像を求め,光顕・電顕的に検討した.大型肝細胞で大型の明るい核と明瞭な核小体を有し,核周囲部原形質においてよく発達したr-ERと豊富なfreeのribosome・polysomeとmatrixのdensityの低いmitochondriaをもち,さらに細胞質膜周辺の原形質に豊富なglycogen顆粒および脂質滴を有する細胞がmitosisにより細胞分裂を行うと推定された.これにより再生の一過程が始まると思われる.この大型肝細胞群に接して存在する,好塩基性の胞体を有し,肥厚した索状配列を示す小型肝細胞はmitosisにより新生された細胞と考えられた.小型肝細胞は3群に大別できた.これら小型肝細胞が,漸次成熟し,mitosisを繰り返し,広範な壊死野を修復してゆくものと推定された.
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