β-プロピオラクトンおよびβ,β-ジメチル-β-プロピオラクトンとスチレンとのカチオン共重合

1964 
スチレン(St)とβ-プロピオラクトン(PL)およびβ,β-ジメチル-β-プロピオラクトン(β-DMPL)のカチオン共重合を研究した。塩化スズ(IV),0℃,トルエンなる共重合条件で行なったPLとStのカチオン共重合において,ブロック共重合体の生成を示すS字型の共重合体組成曲線がえられた。共重合体のアルカリ性加水分解によりStのブロックの存在が,共重合体のX線回折によりPLのブロックの存在が確められた。これより,用いた共重合条件では,PLとStの交互生長反応はおこりがたいことが結論される。PL-St共重合体中には脂肪族ケトンの存在すること,そしてSt-β-DMPL共重合体中にはエステルカルポニル基だけが存在することが示された。これはカチオン重合においてPLがアシル-酸素開裂を,β-DMPLがアルキル-酸素開裂を行なっていることを直接的に示す。
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