Fission-track ages and Sr isotope ratios of tuffs in the Paleogene Ube Group, SW Japan.

2003 
山口県小野田市千崎において小野田インターチェンジ建設工事中に数枚の凝灰岩と砕屑岩類からなる宇部層群宇部夾炭層上部層の大露頭が出現した.本研究ではその凝灰岩の産状,岩石記載,斜長石の化学組成,FT年代,Sr同位体比を検討し,それらの起源を探る.凝灰岩には自形~他形の極めて新鮮な斜長石,類質火山岩片,少量の石英が見られる.基質は軽石片,ガラス片からなり完全に脱ハリ・変質している.ジルコンFT年代は36.0±2.1, 34.6±1.5Maである.これらの値は植物化石とサイ化石から推定されている時代と矛盾しない.8試料の斜長石を分離し,Sr同位体比の測定を行った.上記のFT年代36Maを用いてSr同位体比初生値を計算すると0.7043~0.7049となる.この値はKagami et al. (1992)による花崗岩のSr同位体比初生値の区分による北帯に対応する.以上の事実からこの凝灰岩の給源となった火山は,日本海岸線に沿って分布する古第三紀の火山帯に求めるのが妥当である.
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