A Case of Ileocecal Inflammatory Pseudotumor with Fistula Formation to the Rectum

2009 
症例は58歳の男性.2007年6月右下腹部痛を主訴に当院を受診し,血液検査でWBC 9,300/mm3,CRP 7.0mg/dlと炎症反応を認めた.下部消化管内視鏡検査では上部直腸に多発する粗大隆起がみられ,盲腸にも隆起する発赤粘膜を認めた.腹部CTおよび注腸造影検査では回盲部を主体とした腫瘍性病変がみられ,直腸との間に瘻孔形成を認めた.保存的加療で腹痛は消失し,生検結果も非特異的な慢性炎症像であったが,回盲部原発悪性腫瘍の可能性もあるため手術を施行した.病変は回盲部を主座として周囲に浸潤性に進展しており,回盲部切除を施行した.切除標本で病変は境界がやや不明瞭な灰白色の腫瘍であり,回盲部の粘膜下層を中心にびまん性の繊維化とリンパ球,形質細胞を主体とする炎症性細胞浸潤が認められ,病理組織学的に炎症性偽腫瘍と診断された.現在外来にて経過観察中であるが,再発は認めていない.
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