A Resected Case of Primary Large Cell Lung Cancer Producing Alpha-Fetoprotein

1995 
術前血清AFP値が異常高値を呈した原発性肺癌の1例を経験したので報告する.患者は54才男性で咳嗽を主訴として近医を受診し, 胸部X線写真上肺内に腫瘤影を発見され, 肺癌を疑われ当科に入院した.胸部X線写真, CT上, 腫瘤は左肺上葉のB1+2とB3a+b問に存在していたが, 気管支鏡的にはB1+2c入口部の軽度の狭窄が見られたが, 明らかな腫瘍は認められず, 経気管支鏡的生検にても悪性所見は得られなかった.腫瘍マーカーでは血清AFP値が15210ng/mlと異常高値を呈していたが, CEA, SCC, CA19-9は正常で血中HCG値も正常で, 肝, 睾丸, 縦隔, 消化管やその他の臓器には明らかな病変は認められなかった.左肺上葉切除が施行され, 切除腫瘍の病理組織学的, 免疫組織化学的検討にて, AFP産生肺大細胞癌と診断された.また, 本腫瘍の組織像はIshikuraらが述べているhepatoid adenocarcinomaに類似するものであると考えられた.術後血清AFP値は徐々に低下し, 約1カ月後には正常範囲となり, 1年以上経過した現在も明らかな再発はみられずAFP値の再上昇も認められない.
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