Fluorescence in Situ Hybridization法による気管支洗浄液中の肺癌細胞検出

2005 
肺癌の確定診断において細胞診の果たす役割は大きいが, 癌細胞の形態的診断には熟練を要するため, 何らかの客観的判定法が有用と考えられる。肺癌細胞では染色体の数的異常が頻繁に認められることから, 細胞分裂間期核の染色体の数的異常をfluorescence in situ hybridization (FISH) 法で解析することで悪性細胞の同定が可能となる。当院で確定診断を目的として気管支洗浄細胞診検査を受けた肺癌10例について, 採取細胞の3番および17番染色体の数的異常を解析し, 細胞診の結果と比較した。細胞診, 染色体解析ともに6例が陽性と判定されたが, 前者が偽陰性で後者が陽性であった例と, その逆が各1例存在した。両者ともに偽陰性は2例あった。肺癌細胞診における悪性細胞検出の客観的指標としてFISHは有用であり, 従来の細胞診の補完的役割を担うことができると考えられた。
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