Report of a hemodialysis patient with intestinal bleeding due to angiodysplasia

2001 
症例は53歳女性. 多発性嚢胞腎に嚢胞感染を生じ, 両腎摘出後の1982年から血液透析を行っている患者である. 1996年頃から頻回に下血を認め諸検査を繰り返していたが, 出血源が特定できず輸血にて対処されていた. 2000年6月27日に今までにない多量の下血を生じ, 精査加療目的で当院に入院した. 腹部CT, 上・下部内視鏡では明らかな出血源は確認できなかった. 翌日, 赤血球スキャン (RBC scan) で右下腹部にRIの集積が認められた. 血管造影ではsuperior mesenteric artery (SMA) の分岐である回腸動脈の末梢よりhypervascular lesionを認め, 回腸動脈末梢に蛇行した動脈を確認し, その末梢にstainを認めたため8月28日に小腸部分切除術を施行した. 術中所見では, terminal ileumから, 約170cm口側の回腸に, 肉眼上血管の集簇が認められ, その部分の両側5cmの小腸部分切除を施行した. 病理学的にangiodysplasia (AGD) の所見を得た. 既往歴に手根管症候群の手術があったが, 小腸病変部にはアミロイド沈着を認めなかった.維持透析患者で小腸出血の病変部を確認できた症例は少なく, 本症例のようにAGDを病理組織で確定された症例は本邦では初めてである.
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