IgG4 関連疾患診断の最前線─包括診断基準と臓器別診断基準

2016 
◎IgG4 関連疾患(IgG4-RD)は血清IgG4 高値とIgG4 陽性形質細胞の浸潤を特徴とする病態で,21 世紀に日本から発信された疾患概念である.IgG4-RD は多臓器に病変が生じ,多岐にわたる診療科で遭遇する疾患である.IgG4-RD 包括診断基準(CD criteria)は,専門領域の壁を取り除き,一般臨床医にも使えるように最低限のコンセンサスを目的として厚生労働省難治性疾患克服研究事業の2 つの研究班(梅原班,岡崎班)のメンバーが一体となり世界ではじめて作成された.①病変の存在,②血清IgG4>135 mg/dL,③病理組織におけるIgG 陽性細胞10 個以上かつIgG4/IgG 陽性細胞>40%,の3 項目だけのシンプルなものである.CD criteriaで診断不能症例には,IgG4-自己免疫性膵炎,-胆管炎,-Mikulicz 病,-腎症,-肺疾患,-眼病変の各臓器別診断基準が各学会から発表されている.
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