化学発癌物質スクリーニングモデルとしての肝細胞/in situニックトランスレーション法
1992
化学発癌物質によるDNA一本鎖切断を検出するためのモデルとしてラット肝細胞を用いてin situニックトランスレーション法を試みた.対象化学物質として肝発癌物質であるdimethylnitrosamine (DMN)とaflatoxin B1 (AFB1)を,および発癌性未知物質としてlyso-phosphatidylcholine (LPC), phospholipase A2 (PLA2), lithocholic acid (LCA)を検討した.2×10-5M DMN, 1.6×10-7M AFB1, 5×10-7M LCA以上の濃度で,濃度依存的にDNA損傷を検出し得たが,LPC, PLA2はDNA一本鎖切断を認めなかった.ラット肝細胞/in situニックトランスレーション法は,不定期DNA合成法より約1,000倍程鋭敏であり,アルカリ溶出法と同程度に鋭敏であった.また,手技が簡便で多量のサンプルを扱えるので,様々な化学物質のDNA傷害性を検出するスクリーニングテストとして有用であると考えられる.
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