ニトロアンミンコバルト(III)錯塩およびシアノ鉄錯塩の薄層クロマトグラフィー

1964 
錯体に対して薄層クロマトグラフィーを試みた。錯体としては無機錯基を配位子とするWerner型の錯塩として,ニトロアンミンコバルト(III)系錯塩および,シアノ鉄系錯塩の2系統を選び試料とした。また薄層吸着剤としてはシリカゲルおよびアルミナを使用した。その結果,ニトロアンミンコバルト(III)系錯塩においては,ニトロ基の増加にともなってRfの値が増大する。シアノ鉄系錯塩においては,鉄(III)錯塩の方が鉄(II)錯塩よりも,また配位子のシアノ基をニトロシル基に置換した錯塩の方が,Rf値が増大することを見いだした。シリカゲルとアルミナの薄層がRf値におよぼす影響として,アルミナの方が吸着力が大きいために,同一展開剤を使用した場合には,Rf値が小さくなることが認められた。
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