多孔性骨移植材 (Bio-Oss®) およびコラーゲン膜 (Bio-Gide®) の歯周組織欠損への応用に関する臨床的研究

多孔性骨移植材 (Bio-Oss®: BiO) とコラーゲン膜 (Bio-Gide®: BiG) の歯周組織欠損の治療における臨床的有用性について検討した。歯周外科手術が必要な垂直性骨欠損を有する患者 (55名) または2度の根分岐部病変を有する患者 (12名) 計67名を被験者とし, それぞれの骨欠損に, BiOとBiGを併用した歯周外科手術を行った。臨床診査を, 術前, 術後1週目, 3週目, 3ヵ月目および約6ヵ月目に行った。probing depthは, 術前平均6.74±1.17mmから術後約6ヵ月目に平均3.08±1.17mmとなり, その減少量は平均3.67±1.21mmであった。Clinical attachmentlevelは, 術前平均8.39±1.99mmから術後約6ヵ月目に平均5.60±2.11mmとなり, 付着の獲得は平均2.79±1.38mmであった。X線写真における骨欠損相当部の透過性の減少が66例中48例で認められた。全症例においてBiOとBiGによる副作用等は認められなかった。以上の結果より, BiOとBiGの歯周組織欠損への応用は, 安全で臨床的改善度が高く, 有用であると考察された。