コミュニティヘルスにおける協働(Collaboration in Community Health)

2006 
「コミュニティヘルスにおける協働(Collaboration in Community Health)」概念が日本の地域看護学分野においてどのように活用できるかを検討することを目的として概念分析を行った.分析方法としてRodgersの概念分析のアプローチを用い,看護学,公衆衛生学,社会学,心理学分野の文献を検索して収集し,定義と属性,先行因子,帰結,関連する概念を質的に分析した.その結果,本概念の定義は見当たらず,2つの属性,4つの先行因子,4つの帰結,1つの関連概念が抽出された.分析結果から本概念を,「ハイリスク集団の健康増進,専門職の実践・教育・研究の向上,参加者・組織やコミュニティのエンパワメントをもたらすために,異なる立場の人々・組織が参加し,共通の企画や業務に対して,互いの関係を形成し発展させながら,ともに活動しあい調整しあうプロセスもしくは戦略である」と定義した.本概念は日本の地域看護学分野において,日本独自の状況的背景を考慮したうえで,ハイリスク集団を含む住民の健康増進,専門職の実践・教育・研究の向上,参加者・組織やコミュニティのエンパワメントをもたらすためのプロセスや戦略として活用可能であると考える.
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