A CASE OF NON-FUNCTIONING ENDOCRINE CARCINOMA OF THE PANCREAS, WITH JAUNDICE, A DILATED COMMON BILE DUCT, AND PANCEATIC RETENTION CYSTS

症例は49歳，男性．1カ月前から心窩部痛，半月前から尿の黄染に気づき来院した．腹部CT検査で膵頭部に不均一な造影効果を持つ腫瘤を認め，腫瘤の頭側に嚢胞性病変を認めた．MRCP検査では，総胆管と主膵管が嚢胞と腫瘍により圧排され拡張していた．血管造影検査では明らかな血管侵襲を認めず，膵頭部の腫瘤は不均一な造影効果を認めた．膵頭部癌と術前診断し，膵頭十二指腸切除術を施行した．術後，病理組織検査で4.3cm×4.2cm大の高分化型非機能性膵内分泌癌と診断された．主膵管は腫瘍によって破壊され，腫瘍の頭側に貯留嚢胞を認めた．総胆管は腫瘍により圧排され十二指腸乳頭近くで閉塞していた．術後経過は良好で退院した．