A Case of Rectal Cancer with Perforation Caused by a Trans-Anal Decompression Tube Being Pulled Out by the Patient Himself

2011 
症例は73歳,男性.2009年2月,便秘を主訴に近医受診.腹部CTにて直腸癌による閉塞性イレウスと診断され,経肛門的イレウス管を挿入された.同日夜にイレウス管を自己抜去し,強い腹痛と一時的な血圧低下を認めた.イレウス管を再挿入され,腹部CTを施行.腸管外に造影剤の漏出とイレウス管の脱出を認めた.直腸癌穿孔による穿孔性腹膜炎の疑いにて,当院に救急搬送された.来院時ショック状態であり,緊急にハルトマン手術を行った.腹腔内は便汁で充満し,穿孔部からはイレウス管のバルーンが露出していた.切除標本では直腸Rs部後壁に2型の腫瘍を認め,癌部に40×20mmの穿孔部を認めた.病理組織所見では高分化管状腺癌,pA,ly1,v1, pN0であった.経肛門的イレウス管による腸管穿孔の報告例は散見されるが,自己抜去による穿孔例は自験例以外に報告例を認めなかった.
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