制御不能な出血を伴う局所進行乳癌に対して乳房全切除術と植皮術でQOL を回復し化学療法を実施できた2 例

2020 
制御不能な出血を伴う局所進行乳癌に対し先行して手術を行ってQOL を回復し,化学療法を行えた症例を経験した。症例1 は70 歳台,女性。心不全症状で救急搬送された。左乳房に出血,滲出液を伴う巨大な腫瘤を認めた。Hb 5.2 g/dL。生検で浸潤性乳癌,T4bN3cM1(対側腋窩),Stage Ⅳ。噴出するような出血を繰り返すため,手術(左乳房全切除+分層植皮)を行った。術後14 日で退院し,化学療法を導入することができた。症例2 は70 歳台,女性。腰椎圧迫骨折で救急搬送された。診察時に右乳房に出血,滲出液を伴う巨大な腫瘤を認めた。Hb 2.4 g/dL。生検で浸潤性乳癌,T4bN3cM1(両肺),Stage Ⅳ。持続的な出血を認めるため,手術(右乳房全切除+分層植皮)を行った。術後23 日で退院,化学療法を導入し,術後2 年1 か月現在,良好なQOL を保つことができている。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []