共同IRB の立場から─これまでの経験と課題─

2021 
平成25 年6 月14 日,安倍政権は「日本再興戦略─ JAPAN is BACK ─」を発出した。そのなかの「医薬品・医療機器開発,再生医療研究を加速させる規制改革」の項に,整備すべきものとして以下の事項が列記されている。●日本版 NIH(現在のAMED)●臨床研究中核病院● 高度な専門家と十分な体制を有する中央治験審査委員会および中央倫理審査委員会● ARO(多施設共同研究を始めとする臨床研究・治験を実施・支援する機関)構築これらは着々と整備され,新規医療技術と最適医療開発に向けての道が整備されてきた。しかし,倫理審査に関しては,特定臨床研究の審査を行う認定臨床研究審査委員会が設置されたのみで,中央治験審査委員会や倫理指針対応下の臨床研究・臨床試験については制度としての中央化が十分に整備されないままに現在に至っている。一方,欧米は中央IRBの方向へ舵を切った。わが国においても,審査の質の向上に加え,審査の一本化は喫緊の課題である。
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