フィレ付容器熱曲げ供試体熱過渡強度試験 第3報 弾性解析と強度評価

1992 
フィレ付き容器熱曲げ供試体の試験条件を確認するため、そのナトリウムバウンダリについて、設計形状、設計熱過渡を用いた伝熱応力解析および強度評価を実施した。伝熱応力解析は、供試体のナトリウムバウンダリを6つの部分に分割した部分モデルを用いて実施した。強度評価は、構造物強度確性試験施設設計用のクリープ疲労強度評価法を用いて実施した。評価の結果を下表にまとめる。これより、以下のことが明らかになった。(1)高温保持550circCで5時間、低温保持250circCで1時間、1300サイクルの条件で、試験対象物のクリープ疲労損傷値は、Dc+Df=1.25sim1.72となり、目標(Dc+Df=1.0sim2.5)を達成できる。(2)非試験対象部である入口ノズルについても試験対象部と同等のクリープ疲労損傷となり、試験中の漏洩監視が必要である。(3)構造設計において核試験対象部の最大主応力範囲Deltasigmazが統一されるように配慮したが、熱遮蔽板構造の見直しにより統一が取れていない。(4)試験対象部の主応力範囲の比(Deltasigmaz/Deltasigmah)は-1.8sim1.0の範囲にあり、試験対象部において応力比の大きな変化を狙った供試体としての目的は十分に満足している。(5)スカート構造では、弾性追従に伴うひずみ集中が顕著であり、スカート付け根のR止端部では、これにポアソン比効果及び弾性応力拡大係数によるひずみ集中が重畳する。肉厚胴では、ポアソン比効果によるひずみ集中が顕著である。
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