切除不能,再発大腸癌に対するSecond/Third-Line治療としてのS-1単剤療法の有用性

2009 
目的:進行再発大腸癌症例におけるsecond/third-line therapy としてのS-1 の有用性を検討した。対象・方法: 2003 年12 月〜2006 年4 月までに5-FU 系ベースの併用化学療法を前治療として施行後にPD を認め,S-1(初回投与量80 mg/m2)による治療を行った進行再発大腸癌19 症例について,その有用性を検討した。対象は前治療より1 か月以上経過し,S-1 適正使用基準に準じる症例とした。結果:年齢の中央値65(45〜75)歳,PS 0/1/2: 10/6/3,前治療期間の内訳はsecond/third-line: 12/7 であった。S-1の治療期間中央値は141 日,S-1治療によるPR/SD/PD 症例はそれぞれ2,7,6例であり,奏効率は13.3%,病勢制御率は60.0%であった。無増悪生存期間,全生存期間中央値はそれぞれ5.4,13.9か月であった。治療ライン別に効果をみると,特にsecond-line にてS-1 が投与された症例において,奏効率20%,全生存期間中央値が13.9か月と1 年を超える良好な成績を示した。有害事象発現率は58%(11/19),主な副作用は好中球減少31.6%(6/19),白血球減少21.1%(4/19)であり,いずれもgrade 2 以下と軽微であった。結語:進行再発大腸癌症例におけるsecond/third-line therapyとしてのS-1は予後に寄与する可能性が考えられた。
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