ポリブチレン-ナフタレン-2,6-ジカルボキシレートフィルムの延伸と構造

1976 
ポリブチレン-ナフタレン-2,6-ジカルボキシレート (以下PBN-2,6と略称) は, 2,6-ナフタレンジカルボン酸と1, 4-ブタンジオールを縮合して得られるポリマーである. このPBN-2,6を延伸し熱処理結晶化したものには, X線的にみて未延伸物に存在する構造がそのまま一軸配向した構造と延伸により新たに発現した構造とが共存している. ここでは前者をA型, 後者をB型と名付けた. そして, A型とB型の含有比は延伸条件と熱処理方法により異なる. 延伸条件としては, 延伸温度を65℃以下にして延伸し定長熱処理を施した場合に, A型とB型の含有比は延伸速度に大きく依存し, 65℃以上では延伸速度には依存せず, 延伸倍率と延伸温度に依存する. 一方, 定長熱処理ではB型の多いものでも, 定長ではなく弛緩熱処理を施すと, B型が少なくなりA型が多くなる. これは不完全ながらB型からA型への転移と推定し得る.
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