臨床の部 ● 演題 10ニコランジル単回静注を用いた難治性虚血性心不全の評価―ニコランジル負荷 MIBI 心筋シンチグラムによる検討―

2011 
重篤な冠動脈病変に伴う難治性虚血性心不全は,多枝病変で複数回のステント治療や冠動脈バイパス術の既往を有し,至適な血行再建の追加が困難な場合が多い。そのため急性期から病態を考慮した薬物治療が重要となるが,難治性虚血性心不全の病態,特に急性増悪期における心筋虚血の程度や範囲が病態にどう関与しているかは明らかでない。ATP-sensitive potassium channel opener であるニコランジルは長く狭心症に対して使用されてきたが,最近は急性心不全への有効性も示されている1)。ニコランジルの作用機序として,冠血流増加2),後負荷減少3),微小循環改善4,5)などがいわれているが,虚血性の急性心不全において虚血の改善がどの程度得られているかは不明である。本研究ではニコランジル単回静注負荷 MIBI心筋シンチグラム法を用いて,心筋虚血の観点から急性増悪期の難治性虚血性心不全の病態を明らかにするとともに,ニコランジルの虚血改善効果について検討を行った。
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