A Case of Retroperitoneal Leiomyoma Showing a Cystic Lesion
2008
嚢胞状病変を呈した後腹膜平滑筋腫の1例を報告する. 症例は47歳の女性で, 心窩部痛, 腹部膨満感を主訴に当院を受診. 腹部CTにて右上中腹部後腹膜に最大径10cm前後の境界明瞭な嚢胞状腫瘤を認めた. 嚢胞壁には不整な肥厚がみられ, 一部に動脈相から強い造影効果を認めた. MRIでは嚢胞状腫瘤の内容液はT1WIで高信号, T2WIで著明な高信号を呈した. 超音波内視鏡検査所見にて内部は細顆粒状エコーを呈し, 腫瘍辺縁は充実性で, 著しい血流シグナルを認めた. 変性壊死の著明な後腹膜腫瘍として開腹下に右下腎動脈合併腫瘍摘出術を施行した. 腫瘤は9.0×7.0×6.5cm, 252gで, 嚢胞内容液は混濁した褐色調を呈する漿液だった. 病理組織学的に嚢胞壁は紡錘形腫瘍細胞からなり, 免疫染色にてα-SMA, desmin, caldesmonが陽性, c-kit, S-100蛋白, CD34, CD99, EMA, bcl-2, AE1/3は陰性, MIB-1は1%以下だった. 以上より, 嚢胞状変性を来した平滑筋腫と診断された.
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