[Analysis of mycolic acids and various carbon-chain-length fatty acids in Mycobacterium lepraemurium originating from rough and smooth colonies grown on Ogawa's yolk media].

1986 
1970年Ogawaら(1)は鼠らい菌ハワイ株を1%小川卵黄培地上に培養させることに成功したが,その後この方法による4~5代までのコロニー外観は通常rough(R)型であるのに,9~15代継代させるとsmooth (S)型コロニーに変換する例の多いことが知られて来た(2)。このようなR, S型鼠らい菌間の性状の比較にっいて,Kawaguchiら(2)はS型菌はR型菌に比べてマウスに対する病原性がいちじるしく低下していることを観察し,また楠瀬(恵)(3)はR型菌のsuperoxide dismutase (SOD)比活性が継代により数十倍上昇することを報告している。したがって,R, S両型菌の間にかなり生化学的性状の変動が起こると予想されるが,脂質成分の変動については未だ報告がない。我々(4)は数年来らい菌や鼠らい菌のミコール酸分析の結果をこれらの菌の迅速な同定に利用する方法を開発して来たが,今回この方法の信頼性を確認する目的と共に,両型菌の間での脂肪酸代謝の変動を調べる目的から,両型菌のミコール酸の質的,量的分析と,ミコール酸の前駆体とみなされている炭素(C)数27~56の極長鎖脂肪酸の量的分析などを行い若干の知見を得たので報告する。
    • Correction
    • Source
    • Cite
    • Save
    • Machine Reading By IdeaReader
    0
    References
    0
    Citations
    NaN
    KQI
    []