A Case of Intra Abdominal Desmoid Tumor Preoperatively Diagnosed as a Pancreatic Tumor
2009
術前膵腫瘍と診断された腹腔内デスモイド腫瘍を経験したので報告する.症例は23歳女性,急性腸炎にて腹部超音波検査を受けた際に,膵腫瘍を指摘された.腹部CT検査で腫瘍は膵体部に存在し,軽度の造影効果を有する境界明瞭な類円形の腫瘍として描出された.周囲臓器への浸潤は認めなかった.各種画像診断での確定診断には至らず,診断的治療目的に手術の方針となった.開腹所見では,腫瘍は膵体部前方に存在,胃小彎側の脈管および胃壁に浸潤,一部癌臍を思わせる陥凹を認めた.悪性腫瘍も疑われたため,脾合併膵体尾部切除,胃部分切除術を施行し,術後病理組織診にてデスモイド腫瘍と診断された.今回の症例は膵腫瘍の診断で手術施行したが,腫瘍は膵より突出するように発育し,境界明瞭で,3cm程の径を有しながら膵管系へ影響を及ぼしていなかった,このような場合には膵外病変も考慮し,頻度は低いがデスモイド腫瘍も鑑別診断として挙げる必要があると考えられた.
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