Immunological Detection of Virus-Specific RNA in Rice Dwarf Virus-Infected Rice Plants

1975 
2本鎖RNAに対して特異的に反応する抗PolyA・PolyU-MBSA血清ならびに抗PolyI・PolyC-MBSA血清を用いてイネ萎縮病ウイルス罹病イネ中のウイルスRNAの検出を補体結合反応によって研究した。これらの抗血清に対する罹病イネ核酸ならびに健全イネ核酸の反応性を比較したところ罹病イネ核酸はきわめて強い反応を示したが,健全イネ核酸では罹病イネ核酸の66倍の抗原量を用いないと反応が認められなかった。すなわち両者の反応性に顕著な差異が認められた。つぎに罹病イネ核酸における強い反応性がRDV-RNAによることを証明するために,メチル化アルブミンカラムによって罹病イネ核酸をRDV-RNA, DNA, tRNA, rRNAの各分画に分け,各各に対する反応性を調べた。その結果,RDV-RNA分画に対して特に強い反応を示すことが確認された。したがって,この免疫学的方法によって罹病イネ全核酸からRDV-RNAを分離しなくてもRDV-RNAの検出ができ,さらに,ng単位のごく微量なRDV-RNAが検出できるのできわめて有用な方法である。
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