大動脈弁右冠尖の逸脱による重度の大動脈弁閉鎖不全症を伴った胸部大動脈瘤に対し大動脈弁形成術を併用した modified aortic root remodeling を行った1例

2009 
症例は70歳男性.大動脈弁閉鎖不全症(AR)にて外来経過観察を受けていたが,その増悪のため手術適応と判断された.心エコー図にて右冠尖の逸脱による高度ARが認められ,CTにて上行基部大動脈の約50 mmまでの拡大が見られた.さらに冠動脈造影検査(CAG)で右冠動脈(RCA)#2の90%の狭窄が認められた.手術はaortic root remodeling および subvalvular circular annuloplasty と逸脱したRCCに対する leaflet suspension を用いた大動脈弁形成術を施行した.RCA#2の狭窄に対しては冠動脈バイパス術を併用した.術後経過は良好で無輸血管理で第10病日に独歩退院となった.
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