A Case of Implantation Metastasis after Needle Biopsy for Chest Wall Metastasis of Retroperitoneal Liposarcoma.

1994 
針生検痕への播種をきたした脂肪肉腫胸壁転移の一例を経験した. 症例は70歳女性で, 8年前に後腹膜原発脂肪肉腫の摘出術を受けている. 右胸壁から胸腔内に突出する胸壁腫瘍に対し, 18G注射針および19G相当の千葉大生検針を用いて針生検を施行したが, 軟部腫瘍という以上の限定はできなかった. 摘出術後の病理診断は粘液型脂肪肉腫であり, 後腹膜からの転移と判明した. 手術の8ヵ月後, 針生検痕に沿って皮下・肋間筋内・肺内に局所再発を認め, 右上葉部分切除術・胸壁切除術を施行した. 再手術後1年4ヵ月の現在再々発を認めていない. 針生検痕への播種は肺癌からのものが多いが, 諸家の報告ではその発生率は概ね1%以下である. 脂肪肉腫においては, 今回我々が検索した限りでは, 針生検痕播種の報告例は認められなかった. この合併症の予防のためには, 術前に確定診断された場合は針生検痕も含めて摘出することが必要と思われた.
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