The Effects of Kampo Formulas Containing Saiko (Bupleuri Radix) on Idiopathic Taste Disorder.

1996 
亜鉛内服薬に抵抗を示した特発性味覚障害が, 漢方の投与により回復を示した症例を経験した。45歳の男性で, 1994年11月に味覚の異常に気付き, 近くの病院の耳鼻科を受診した。味覚検査で4基本味全般に対する認知の低下がみられた。血清亜鉛値は基準値内であったが亜鉛剤が投与され, 3ヵ, 月間服用するも効なく, 1995年3月当科を訪れた。既往歴に十二指腸穿孔の開腹術があったが腹診に異常はなく, 腹力も中等度で中間証と判断した。柴胡桂枝湯エキス剤7.5g/日の投与を開始したところ, 第3週目に何種類かの飲食物に対する異和感が減少して摂取できるという味覚回復の徴候がみられ, 第12週目には全般的な味覚の回復が認められた。漢方は体調を整えることによって間接的に味覚の回復をもたらすことが推測された。味覚障害に対し, 漢方の積極的な適応が期待される。
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