A Case of Cleft Mitral Valve Associated with Papillary Muscle Abnormality in an Adult

2007 
中隔の異常を伴わない僧帽弁前尖のcleftと乳頭筋の異常を合併した成人僧帽弁閉鎖不全症(MR)に対する僧帽弁形成術の1例を報告する.症例は53歳,男性.心不全のため来院,心エコーでMR IV度,三尖弁閉鎖不全IV度,両乳頭筋は基部で連続し,前乳頭筋と僧帽弁前尖が腱索を介さないで直接付着する異常を認めた.心内膜床欠損症とは異なり左右短絡や三尖弁と僧帽弁が同じ高さに付着する異常は認めなかった.また,肺動脈圧92/40mmHg,平均肺動脈楔入圧37mmHg,心係数1.85l/min/m2と高度の肺高血圧を認めた.手術所見では,前乳頭筋は直接前尖に付着していたが,後天性の病変を疑わせるような弁や弁下組織の肥厚,硬化,短縮,断裂などは認めなかった.後乳頭筋からの腱索の中央付近の前尖に両側が索状物でつながった1cmほどのcleftを認めた.Cleftを直接縫合,31mm Duran ringで僧帽弁輪を縫縮,三尖弁輪縫縮術を同時に施行した.術後MRは消失し,日常生活に復帰した.僧帽弁前尖のcleftによる成人のMRはきわめてまれである.また,本症例のような乳頭筋の異常を成人に認めた報告はなかった.
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